診療のための補助行為として、看護師が採血をする機会は多くあります。採血の際には、スムーズに採血を行えるように、必要な道具を準備し、それぞれを使いやすい位置に置いておくことが大切です。患者さんにもきちんと声掛けを行ってから、尺側正中皮静脈を確認します。血管の走行を、目視だけでなく指で触れて太さ弾力などもチェックしましょう。血管が蛇行していると、注射針を刺す方向に注意が必要となります。
また、太い血管に見えていても、弾力がなかったり浅かったりすると穿刺の際に血管を破く恐れがあります。この時に、注射針を刺す位置や角度をイメージしながら目や指で確認しておくと、採血がスムーズに行えます。血管が確認出来たら、駆血帯を巻いてアルコール綿で消毒します。アルコールが乾いたことを確認し、患者さんに声掛けしてから穿刺します。穿刺の時に血管が逃げたりしないように、穿刺する部分の下の皮膚を軽く手前に引いておきましょう。皮膚と注射針は15~20度に保ち、尺側正中皮静脈の走行に沿って穿刺します。慣れてくると血管に到達した感触が分かるようになりますが、だいだい5mmくらい注射針を進めるときちんと血管に穿刺することができます。
次に、針先をしっかり固定してから真空採血管を押し込みます。この時、針をしっかり固定していないと患者さんに痛みを与えてしまうので気を付けましょう。声掛けをして痺れや痛みがないか確認しましょう。採血の際に、迷走神経反射で失神する事もあるので顔色などもきちんと見るようにしてください。注射針を抜く前に、駆血帯を外すのを忘れないようにしましょう。採血が終わった後も、患者さんへの声掛けを忘れないようにしてください。
これらの方法を参考に、注射が得意な看護師へと生まれ変わりましょう。